カウントダウン対談 第14回


本番16日前から始めたカウントダウンインタビューも、残り3名となりました。
今回は、「月花‐GEKKA」の中心人物である“姫”を演じる森藤麻衣子さんです。
「月花-GEKKA」の男性は、ほとんどが彼女目当て。
そんな姫役を演じることについて、いろいろと語ってもらいました!




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今回、姫の役をやることになった経緯は?

森藤:
(以下"森")
この姫役は、プロデューサーオファーでした。
今回の公演のコンセプトは去年の初夏のあたりからすでに聞かされていたんですが…
姫役が自分になるとは、思っていませんでした。

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予想外だったんですね。

森:
「“姫”か~誰がやるんだろう?」って、ほとんど他人事な気持ちでいたんで、
ホント不意打ちで(苦笑)。
実は男装でもして、姫取り巻きのイケメンの一人をやりたいなーとかも
思っていたんですけどね…オスカルみたいな!

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姫役とは、全然違うのを考えていたんですね(笑)。

森:
去年、コンビを組んでカードを一緒にやっていた三原さん(今回のレオ役)とも、
「今年はどうしようね」って、活発に意見の交換はしていたんですが、私が姫に昇格したせいで
「どっちにしても二人で演目作るのは無理か~!!」ってなりました(苦笑)。
当初抱いていた計画や構想にだいぶ影響したなぁ、姫昇格は…。

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それだけ“姫”という役は、他の役とはだいぶ位置づけが違うわけですね。

森:
そうですね。







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姫として演技をするのは、大変ですか?

森:
そりゃあ、もう!(苦笑)
第一、役の設定がハードル高すぎなんですよね…
ていうか「姫」っていう役名自体、おい!なんだそりゃ!!って感じで。
プロデューサーからの脚本を読みながらもはや苦笑いするしかなく。

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きついですね~。

森:
演技をすること自体は好きなんですけど、今回は、いやほんと、きつかったです。

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やっぱりプレッシャー、ですか?

森:
「イケメン軍団がみんな姫目当て」っていう前提で演出がどんどん進んでいくから、
姫がすべるわけにはいかないんですよね。
全体を通しての役作りにしても、ちょっとした所作やパフォーマンスにしても、
「だめじゃん姫!」ってなったら全部ぶち壊しですから。

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確かに。

森:
オーナー(ブルーム)やレオたちがどんなにかっこいい演技をしても、
肝心の姫の演技がだめだと彼らの演技も台無しになっちゃう…ううむ、胃が痛い(笑)。
姫はとにかくノーミス前提で…その辺りは相当プレッシャーです。

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役どころゆえに、舞台全体への影響が大きいんですね!

森:
しかも姫は、男たちの憧れの的っていう外側の設定はあったけど、
姫自身はいったいどんな性格の人物かっていう内側は謎で…役作りはだいぶ迷走しました。

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今回の舞台は、たくさんの人物が登場しますが、その中で姫は、
具体的な名前をもっていないんですよね。

森:
そうなんですよね、本名は謎のまま。
これはミステリアスな雰囲気を出すとか、偶像的なイメージを作るっていう
意味合いからだ思うのですが…
これのおかげで、姫は見ている人の“心の投影”にもなれるかなと思っています。

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心の投影、というと?

森:
「姫はいったい、誰に心を寄せてるのか?」の答えは、今はもちろん明かせませんが(笑)、
ささやかな幸せとか心のときめきとか、姫を通して表現したいのはそこなんです。
こういうのって誰もが経験したことあるでしょうし…

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意外と近くにあるけど気づかないこと、ですね。

森:
そうですね、いわゆる「高嶺の花」みたいな姫が本当にほしかったものは…??
お客さんには、自分が姫になったつもりで見てもらっても面白いかな?なんて思っています。
姫も普通の人と同じで、普通に幸せになりたいんだと思いますよ!







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見に来てくれるお客さんにメッセージをお願いします!

森:
まずは、今宵のパーティーを存分に楽しんでいってくださいな。
登場人物それぞれ個性的なのでおもしろいはずですよ!
その上でストーリーの展開にも注目してくだされば。

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最後どうなるのか…ですね。

森:
そうですね!ラストは心暖まるような、そんな演技がしたいです。
といっても結末はお話できませんので…ぜひ、ご来場ください!!
お待ちしています!


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ありがとうございました!!
夢奇房第8回公演「常夜の月花」まであと3日!
常夜の姫君に会いに、是非ともご来場くださいね。

明日のインタビューが、出演者としてはラスト。
「月花‐GEKKA」の近くの花屋役の方にインタビューです。







1983年6月16日生まれ、27歳。

立教大学マジック研究会出身
夢奇房広報担当。

夢奇房には第3回公演から参加。
演者として舞台に立つ他、広報部隊としてHPやパンフレットの
企画・校正も担当。
得意な手品は、ハトとカード。

普段は東京都内の出版社に勤務し、書籍の編集を行っている。
趣味は読書・料理。

【過去の出演作】
2006年 第3回公演「瞬」 ドロシー(ハト後見)
2007年 第4回公演「シートと黄金の紙」
                 コリー(小説中の登場人物)
2008年 第5回公演「Fruit on the Wedding Cake」
                 カナ(カード&ハト)
2010年 第7回公演「サーカスの魔法は街を包んで」
                 R(カード)