カウントダウン対談は残り2組となりました。
第8回は、今回の公演「夢どろぼうの住む街」の主人公、
カタリを演じる衛藤蘭さんと、トウドリを演じるれおなさんです。
絵本作家を夢見ているカタリと、友だちが欲しいと願うゆえに人々の夢を盗む、トウドリ。
主役を演じる2人に、役作りや練習の思い出話などについて話を聞きました!
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第7回公演でも、主人公の1人「アル」を演じた蘭さん!
今回も主人公ですが、カタリってどんな人なんですか?
衛藤:
(以下"蘭")
カタリの特徴は心が綺麗なことであり、人が好きな所です。
彼女は絵本作家になるのが夢なのですが、何故小説ではなく、絵本なのか…
そこに実は、彼女の「人が好き」という性格が影響しているんです。
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「絵本」っていうところがポイントなんですね。
蘭:
絵だけでも楽しめるから、より多くの人に楽しさを届けることができる、
そんな絵本がカタリは大好きなんです。
自分で勝手に作った設定ですが…(笑)
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では、もう1人の主人公、れおなさんが演じるトウドリはどんな人ですか?
れおな:
(以下"れ")
トウドリという人物は、小さい頃からの夢を実現できないまま大人になった人です。
なので、どこか子どものように頑固でわがままで、自分勝手に振舞うんです。
でもただのイヤなヤツにならないように心がけてはいます。
蘭:
お客さんにとって、トウドリの気持ちって共感しにくいところがあると思うのですが、
その分、私が演じるカタリは共感できる役回りでないといけないと思っています。
だから、なるべく普通な女の子で演じよう、っていうのも意識してます。
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カタリとトウドリは、だいぶ違う性格のキャラクターなんですね。
蘭:
そうですね。お客さんには、心が綺麗で人が好き、というカタリの性格が伝わり、
少しでも好いて頂けたら良いなと思っています(笑)
れ:
トウドリはそんなカタリに導かれて変わっていく。
最後まで観てくださった方々に、最終的には好かれたいキャラでありたいですね。
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今回の練習やリハで、大変だったことや思い出はありますか?
蘭:
とにかく、キャラを掴むのが一番大変でした。
最初、カタリについての設定聞いた時は「地味で瓶底メガネをかけている女の子」、
とのことでした。
蘭:
そうなんです。でもそのつもりで一度やってみたら、
トウドリも引っ込み思案という役どころだったので…上手くいきませんでした。
それから練習やリハーサルを経るにつれ、カタリもトウドリも
キャラが変わっていきました。
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演出担当の中でも、キャラ設定やストーリー展開に変更があったんですね。
蘭:
その変化を汲み取るのが大変で、何度も脚本担当の来さんに
「カタリ、こういう感情、こういう子でOKですか?」と聞きに行きました。
それでもずっと、演出側のイメージとギャップがあるんじゃないかと
ずっと悩んでいたのです。
れ:
うーん確かに、演出側とのイメージのギャップは、気になるよね。
蘭:
そうしたらある時、来さんが
「自分が思っている、自分が今演じているカタリでいい。
そのカタリに合わせて脚本も作っていく」と言ってくださったので、
自信を持ってカタリを演じられる様になりました。
演技はまだまだ改善点がありましたが、少なくとも自分自身が
カタリを好きになれるくらいに、カタリを理解できるようになったんです。
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自分が演じるキャラを好きになるって、大切なことなんですね。
蘭:
あと大変だったのは、久しぶりに演技をするので、とにかく声は出ないわ、
思う様に動けない話せないわで…。
「継続は力なり」って本当なんだなと思いました。
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れおなさんのほうは、何か苦労などはありましたか?
れ:
自分のほうは、いやぁ今年は大変でした!
仕事の都合で練習に参加できる回数が激減したので。
れ:
練習にあまり参加できなかったことと、それゆえの遅れを取り戻しながら
キャラを作って行かなくちゃいけなかったこと。
これが、しんどかったです!
れ:
そうなんです。練習に参加できない分、プロデューサーはじめ他のみんなとの
イメージのギャップがあったりして、トウドリのキャラクターが固まるまでに
かなりの時間がかかりました。
蘭:
練習の参加率が低いと、意識の共有ができなくて大変ですよね。
れ:
おかげで年齢から心情、基本的な考え方なんかも、随分苦労して決めた印象があります。
しかも練習に参加しないと、やはり発言権も低くなってしまう気がして…
「あいつたまに来て偉そうなことを」なんて思われたりしないかな? とか思っちゃって、
なかなか積極的になれなかったりした時期も正直ありました。
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確かに。大きな顔できないって萎縮しちゃいますよね。
れ:
でも、そういうのは杞憂だったな、と夢奇房のみんなを見てると思いましたね。
舞台に対しては厳しいけれど、「いいものを創りたい」という思いは全員共通ですから。
そのためならみんな、本当に貪欲です(笑)
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最後に、公演ではこんなことを伝えたい!など、意気込みをお願いします。
れ:
自分は今回、第6回公演に続いて再び主役をやらせていただきますが、
本当の主役はカタリです。
自分が演じるトウドリは夢どろぼうであり、主要人物にちがいないんですが、
真の主人公はカタリなのです。
自分はマジックやジャグリングの演目を引き立たせられるような、
“演技という演目”だと思って、トウドリに魂を吹き込んでます!
蘭:
皆さんに素敵なお話をお届け出来るように、力の限り頑張ります!
ぜひ、見に来てください!
一冊の絵本を読む気持ちで楽しんで貰いたいです。
れ:
そうだね。ストーリーにもぜひ、注目して観ていただけたらと思います。
れ:
たくさんトモダチを誘ってこないと、夢を盗んじゃいますよ(笑)
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ありがとうございました。
カタリとトウドリ、2人を中心にストーリーはどんな展開を見せるのでしょうか。
2人の演技と物語にぜひ注目してくださいね。
さて、カウントダウン対談も次回が最終回。
脚本・演出担当の2人に話を聞きます!
1990年1月25日生まれ、22歳。
マラバリスタ所属。
大学からジャグリングを始め、使用する道具は主にクラブ。
第7回公演で初出演し、今回で2回目。
中学では演劇部に所属し、高校では有志でのミュージカル経験もある。
趣味は読書で、主に推理小説。
好きな作家は東野圭吾。
【主な出演作】
2010年 第7回公演「サーカスの魔法は街を包んで」
アル(主人公)
1982年6月19日生まれ、29歳。
東京理科大学奇術同好会出身
夢奇房には第5回公演から参加。
第6回公演では主役の浦島太郎を演じ、
第7回公演はサーカスの団長としてストーリーテラーを担ったりと、
演技面でも活躍する。
好きな食べ物は、山葵・ピクルス・つけ麺・お餅etc。
【主な出演作】
2008年 第5回公演「Fruit on the Wedding Cake」
カケル(アラカルト)
2009年 第6回公演「ゆめ戯草子~ふたりの浦島おかし話」
浦島太郎(ダンシングケーン)
2010年 第7回公演「サーカスの魔法は街を包んで」
Mr.Fat(サーカスの団長役)
2011年 第8回公演「常夜の月花」(オープニングダンス)
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