カウントダウン対談は、4日目に入りました。
今回は、ちょっとけだるい雰囲気の女性・ティーニ役の村田奈央さんと、
時を刻むノーブルを演じる櫻井裕介さんです。
幻想的な演技で魅せる2人に、今回の演技に対する想いを聞きました!
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今回の演技、どちらもとても幻想的ですよね。…表現するのは難しいですか?
村田:
(以下"村")
今回は、ほんといろいろと悩みました~(苦笑)
表現したいテーマが、「夜景」ですから!
村:
今回はとにかく「夜景」を表現したいっていう強い思いが先にあったんです。
何よりも、それで魅せたくて。
でも、それを伝えるために、私はどんな手品をすればいいんだろうって悩みました。
村:
手品を通してどうやって表現するんだろう?
お客さんにどうやって魅せるの?伝わるの?って…
手品の不思議さを見せられずに奇麗なだけで終わっちゃいそうで、すごく難しかったです。
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櫻井さんの今回の演技のポイントはどこですか?
コンタクトジャグリングっていう、透明で重そうな、水晶玉みたいなのを使うそうですが…
櫻井:
(以下"櫻")
今回のルーティン(手順)は、実は4年前に作ったやつだったんですけど、
そのあとなかなかやれる機会が巡ってこなかったんです。
自分はもう5、6年くらいコンタクトジャグリングをやっているんですが…
今回は本当にいい機会だったので、やろうって決めました。
久しぶりに引っ張りだしてきたルーティンを使って、一部、技を変えたりして。
村:
櫻:
意外と人前でやるチャンスがないですよね。
コンタクトって綺麗なんだけど、
しっとりした雰囲気だから、
お客さんが子どもだと飽きちゃったりして。
そういう場だと、ちょっとやりにくいですね。
村:
うーん、確かに!
それにしても、櫻井さんのコンタクトって他の人と違いますよね?
私はそんなにたくさんはコンタクトジャグリングの演者をみてるわけじゃないけど…
櫻:
マルチ※のところはほとんど、自分のオリジナルの技です。
他にもいろいろ目新しいのをやろうと思って、悩んで悩んで、工夫してます。
コンタクトをやってるジャグラーにも面白いと思ってほしくて。
櫻:
あ、でも、だからって玄人受けばっかりに走らないように気をつけてます。
コンタクト初見の人にも楽しんでもらいたいです。
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去年の公演で、コンタクトやろうかなっていう話も出ていましたよね?
櫻:
そう、そのつもりだったんですけど、去年出演してた僕以外のジャグリング演者は、
しっとり系の雰囲気が多かったんですよ。
櫻:
だったら自分は今回、盛り上げ役に回ろうって思ったんです。
今年は逆ですね!他のジャグラーがみんな明るいから、今年の自分は幻想的に。
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他の演者とのバランスや調和も、大事になってくるんですね。
櫻:
そうじゃないと、目立たなくて自分の演技が埋もれちゃいます(笑)
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今回の演技で、ここが大変だったとか、こだわっている、というのはありますか?
村:
今の段階で、伝わっているかどうかは
まだ分からないんですけど…
私の演じるティーニは夜景がすごく好きで、
我が儘に夜景の光を自分のものにしていくんです。
そうして好きなものを次々に手に入れて
いくんですけど最後は…
とかいうストーリーの演技がしたいんですけど、
うーん・・・まだ演技力不足です~。
今年も、自分のやりたいと思ったものばかりを
持ってきましたが、それが実現できるのも
夢奇房ならでは。
他ではこんな挑戦させてもらえないです。
櫻:
そうだよね。ていうか逆に夢奇房でしかできない演技をしたい。
村:
そうなんです!そう思って、放り込んじゃいました!
ここじゃなくちゃできないって思っています。
スタッフさんにはたくさん迷惑かけちゃってますけど…
櫻:
前回公演は演者で大活躍だった人が今年はスタッフに入ってたりするけど、
そんなすごい人にすっごいお世話になっちゃったりするものね。
村:
そうなんですよ~!なんか恐縮。
でも夢奇房はスタッフがみんな優しいし親身で、本当にありがたいです。
やっぱりここでしかできないです。
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それでいいと思いますよ~。思い切ってやりたいこと、放り込んできちゃって!(笑)
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ちなみに今回の櫻井さんの演技のこだわりは…?
櫻:
あの演技については…語り始めるとすごい長くなっちゃいます。
櫻:
村:
以前コンタクトジャグリングで、
気持ち悪い動きみたいなのをしながら
やるのが流行ったんですよ。
僕はそれにすごく違和感があって。
今でも、よく見るよね。
櫻:
だから、コンタクトジャグリングってこんなに綺麗に見せられる!っていうのを
提示したかったんです。
だからある意味、身内(ジャグリング関係者)に向けた演技なのかも。
「こういうスタイルもあるんだよ」っていう。
村:
へえ~そうだったんですね!
リハーサルを見ていて思うけど、櫻井さんの演技はほんとすごいと思う!
多分、素人目に見ても「あの人は他と技術が違う」って分かるんじゃないかって。
櫻:
んん~、あれは、簡単にできるとは思わない方がいいと思うよ( ̄ー ̄)
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それでは最後に、見に来てくれるお客様に一言、お願いします。
櫻:
そうですね…。表情は冷めてますが、心は燃えてます。
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わぁ~!すごいかっこいい言葉をもらった!!
村:
でも確かに櫻井さん、そういう感じの演技ですね~。
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ホントそうですね。では、村田さんのほうは?
村:
今回は手品のほうもキャラクターのほうも、どちらもやったことないことに挑戦するので、
今までと違うものを作っていきたいです!
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光と影を効果的に使ったこだわりの2人の演技、どんなふうになるか楽しみですね!
次回は、コック2人とウエイトレスの“キッチン3人組”です。お楽しみに!
※
マルチ…複数のボールを使って演じるコンタクトジャグリング。
主に掌の上で転がす技で構成される。
1984年5月14日生まれ、27歳。
北里大学ジャグリングクラブ出身。
大学生からジャグリングを始め、使う道具は主にシガーボックス、
コンタクトジャグリングなど。
ジャグリングのほかに、ジャズダンスもやっている。
夢奇房には2009年から参加。
第7回公演で初出演し、今回が3回目の出演となる。
普段は臨床工学技士として、病院に勤務している。
【主な出演作】
2010年 第7回公演「サーカスの魔法は街を包んで」
ルー(シガーボックス)
2011年 第8回公演「常夜の月花」 ノイス(シガーボックス)
1987年2月24日生まれ、25歳。
明治大学マジックフェロー奇術研究会出身。
夢奇房では、第5回公演から参加し、第6回公演で初出演。
マジックもジャグリングも、種目を問わず様々に使いこなす演技派。
夢奇房以外にもパフォーマーとしてさまざまな場所で
活動を展開している。
【主な出演作】
2008年 第5回公演「Fruit on the Wedding Cake」
キヨミ(アラカルト後見)
2009年 第6回公演「ゆめ戯草子~ふたりの浦島おかし話」
かぐや姫(フラワー・アラカルト)
2010年 第7回公演「サーカスの魔法は街を包んで」
エステル(四ッ玉演者の相手役)
2011年 第8回公演「常夜の月花」 リーフ(カード)
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