出演者よりご挨拶 (12)
路地裏の扉のドアを開け、
その奥の音楽と嬌声の弾ける空間へ足を踏み入れた皆様へ。
そこは、「月花」。
皆様もフロアで音楽に身を任せる人々の一人として、
夜明けまでの僅かな時間をお楽しみいただけたでしょうか。
夢奇房の演出担当、そして月花のプロデューサーの佐野と申します。
本公演にいままで以上に多くのお客様にご来場いただき心より感謝致します。
また、今回も多くの方から応援や励ましをいただき、その声のおかげで本番を迎えることができました。
この場を借りて(そのご恩をお返しするには全く足りませんが)御礼申し上げます。
前回「サーカスの魔法は街を包んで」が、夢への道程へずっとずっと続く物語なら、
「常夜の月花」は今宵限りの物語。
演出担当の僕の中でも、あの夜以降の「月花」の物語はありません。
そして、それが登場人物たちのあるべき姿だとも思います。
それでも、このお話もまた私たちがテーマに掲げる「夢と希望」の物語。
どのような形で皆様の中に残ったかわかりませんが、
わずかでもそこに残った「夢と希望」を何かの折に思い出していただければ、
本当に本当に嬉しく思います。
さて、話は変わって、今回も公演後様々なご意見をいただきました。
好意的なお話を伺えたのも大変嬉しく涙が出そうでしたが、
一方、そんな中にある厳しいコメントや苦言にも沢山の想いを伝えていただき、
まだまだ夢奇房が成長できるきっかけを与えてくれたことに喜びを感じています。
「最高の舞台」は道の遠くですが、旗揚げ公演をした頃に比べれば、ちょっとはその道を進めているのかな。
最後に。
23歳くらいだった初代メンバーもなんと30歳を超え、
結婚やら出産やら仕事やらでテンテコマイになりながら迎えた今回。
若いメンバーや初参加の出演者が夢奇房全体を盛り上げてくれたのを嬉しく思います。
僕たちはプロではない、所謂フツーの人たちです。
普段は勉強してたり、会社で働いたりしてます。
でも、そんなことは舞台上では関係ない。
ただただ、舞台のある空間を楽しく幸せで忘れられない非日常に巻き込みたい。
そんなことを考えて、年に一回の公演を開催してます。
でもせっかくならプロにはできない事もやっちゃいたいじゃない?
まだまだ夢奇房に期待していてください。
そして、これからも一緒に夢と希望の非日常をつくりだしていきましょう。