◇カウントダウン企画 第3回

昨日から始まったカウントダウン対談3日目は、
三原雄さんと関根悠一朗さんの同い年コンビです。

前回公演では、イリュージョン(大魔術)チームとして
一緒に出演した2人ですが、
今回は酒場のタヌキおやじと神社のシロギツネとして登場します。
どちらも“化ける”動物として、日本ではなじみ深い動物ですが、
どんな演技を見せてくれるのでしょうか?

カウントダウン企画 第3回

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前回は、イリュージョン(※1)として2人一緒に出ていましたが、今回はお互い「動物」役ですね。

三原:
(以下"三")
いやー、なかなか疲れる役だよ。体力的に…

関根:
(以下"関")
練習、疲れます~…

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ちょっと2人とも、疲労色の濃い負のオーラしか出てないけど大丈夫ですか??

三:

関:

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三:


今回は…いや今回も、いろいろ欲張りすぎた(笑)。

それは自分も同じく(苦笑)。

三原さんは今回、やっぱりフレアバーテンディング(※2)がやりたかったから、
出演を決めたんですか?

いや、“これをやりたい”っていうふうに1つに絞られていたわけじゃなくて、
「手品もやりたい」「フレアもやりたい」「キャラに沿った演技もやりたい」って
やっていったら、こんな羽目に!!

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今年、そういう人多いなあ~。第10回っていう節目だからでしょうか。

三:

手品サークル出身としては、やっぱり手品やりたい。
でもフレアは社会人になってから始めたからそっちも思い入れがある。
せっかくの第10回公演だからね。

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それでどれもやろう!っていうことになったんですね。

三:



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三:

とはいえ、やっているうちに何かしら見切っていったりするんだけどね。
ここの手品はやっぱり削ろう、とか。
でも夢奇房の舞台に出る以上、演技は切れない。それが醍醐味だからね。

フレアは削らないんですね?

ん~そうだね、やっぱりフレアはおもしろいよ。
何がいいっていうと、日用品だっていうことかな。
同じように物を投げるジャグリングでも、あれはボールとかクラブとかの道具。
フレアはビンとかグラスとか、身近にあるものを投げるっていうのがいいんだよね。

関:
なんでも投げちゃうのは、見てる側は怖かったりもするけど(笑)。

三:
あ、うん、さすがに自分で投げてて、こりゃキビシイなーって思うのもある(苦笑)。

関:
自分も今回は大変でしたね~苦労苦労!

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どんなところで苦労したんですか?

関:
今回は、いわゆる「何の制約もない」状態で、ほんとに好き勝手やっていい状況だったんだよね。
ある意味自由すぎて、迷走した。

三:
好き勝手やってはいるんだけどね。

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お社に住むキツネ、っていう設定も独特ですよね。

関:


三:

関:

三:

神社を舞台にしたのをやりたいなって、ずっと2年くらい思ってたんだけど、
それに合うキャラってなんだろう?って考えたら、しっくりくるのがキツネだった。

お稲荷さんだ。赤いキツネ…

そういう自分は、緑のタヌキじゃん!!

衣装は緑色じゃな…、いや、若干緑っぽいか。。





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今回の演技のみどころはなんですか?

関:
自分はやっぱり、雰囲気かな~。高尚ですよ!!

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「高尚」!これまでの関根さんとはずいぶん違いますね。
どちらかと言うと、チャラい兄さんが多かったような気がしますが…

三:
いやいや今回は、なんたってこの人“神様”ですよ。

関:
人ではない妖怪・妖精が今回はたくさん出てくるけど、シロギツネのフシミはだいぶ位が上だよね。
一番エライってやつよ。

三:
妖魔・悪魔、鬼もいるなかでね。

関:

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三:

関:

三:
とはいっても、このフシミの立ち振る舞いは、自分の得意な動き方と間逆なんだよね。

真逆ですか!それは普段が、

……チャラいから??

(笑)

チャラいから神様役できないとか、なんだそりゃ(笑)。



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そういう三原さんは、綺麗なご婦人大好きのタヌキ役ですけど?

三:
……やりにくい(苦笑)。

関:
なんだよー(笑)。なんだ、役を逆にしちゃえばいいのか?!

三:

僕自身はチャラくもエラくもないですけどね!夢奇房の「良識派」ですよ。

関:
え~~~!!?

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おっと、疑いの眼差し…

関:
ともかく、今回自分は「人間じゃない」から難しい。
いつもやっていた見せ方や拍手のとりかたじゃないんだよね…キツネであり神様でもあるフシミは違う。
今まで手品やってたから王道な拍手の取り方はもちろん分かるんだけど、それに逃げてちゃ駄目なんだよね。

三:

自分は、タヌキのデルカの年齢設定が自分の実年齢と違うから難しい。
オッサンだから40・50代くらいか。経験ないから解んないんだなー!

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しかも動物ですし。

三:

そうそう。動物の年寄りときてるから余計ね。背中を丸めるのか、ひょこひょこ動くのか。
ていうか実際動いていると身体がきつい!足も腰も痛い…

関:
中腰だもんね。

三:

土曜練習の翌日日曜は、筋肉痛。フレアの投げやキャッチで屈伸運動もしているからなあ。
年寄りキャラなのに、逆に実は体力が要る。

関:
いやあ~、やっぱ学生時代とは違うよね!

三:

否定したいンだけど、年取ったかー!と(苦笑)。
2年前フレアやった時はこんなじゃなかったと思うんだけどね。





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いろいろ苦労が多い狐狸コンビですが、本番ではこんなのを見せたい!というのはありますか?

三:

毎年言ってるけど、やっぱりただの手品とかフレアじゃなくて、お芝居の中に溶け込んでルーティンやりたいね。
「はい!これからパフォーマンスやります!」のではなくてね。

関:
自分も手品をする、というより不思議なことをしたい。
神社だから神秘的な空気を表現したいし、あくまで手品はそのツールってことかな。
だから神社とかキツネとからしいアイテムも交えながら表現しようって思う。

三:

タヌキおやじのデルカの店でも、フシミはお猪口もって日本酒飲んでる。

関:
デルカも、フレアバーテンディングとか言いながら、場面設定は酒場だし!(バーじゃない…)

三:
プロデューサーの佐野さんが、演出をぶちこんでくるからね!それに応えないと。

関:
夢奇房の公演全体を見てもどんどん変わってきてる。
いわゆるパフォーマー以外の登場人物が、ここ数年増えてきた気がするな。

三:


関:

三:

関:

三:

多分「(演出ぶっこむの)やめてくれ」って言えば佐野さんやめてくれると思うけどね。
でもそれは、言いたくない。

うちら、夢奇房参加1年目じゃないんだからね。

まあ当然いろいろ悩むんだけど…

進化形だよ、いわゆる。壁にぶつかったら進化している!みたいな…

確かに!!(笑)

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ありがとうございました!
常に進化している夢奇房の演出の中で、演者も進化しようと頑張っているんですね!
女好きのタヌキおやじと、神秘的なシロギツネ…どんなキャラクターでどんな演技が見られるのか、ぜひ期待しましょう!

次回は、夢奇房の公演初参加のジャグラー2人です!
夢奇房ってどんなところか、初出演に向けてどんな思いを持っているか、
新メンバーとしての視点でインタビューに答えてもらいたいと思います。

※1 イリュージョン・・・大掛かりな仕掛けを用いた手品。
※2 フレアバーテンディング…主にバーテンダーがボトルやシェーカー、グラスなどを用いて曲芸的なパフォーマンスをするもの。





1983年9月16日生まれ、29歳。
大阪大学奇術研究会出身。

夢奇房所属は4年目。夢奇房内では関西出身メンバーの先駆けともいえる存在。
学生時代までは関西在住だったが、就職に伴い大阪を離れ上京し、今は都内某所の某玩具メーカーに勤務している。

わちふぃーるどをこよなく愛する。
趣味はメダルゲームと読書(主に推理小説)。

【主な出演作】
2010年 第7回公演「サーカスの魔法は街を包んで」  B(カード)
2011年 第8回公演「常夜の月花」  レオ(フレアバーテンディング)
2012年 第9回公演「夢どろぼうの住む街」 ニバル(イリュージョン)


1983年1月5日生まれ、30歳。
明治大学マジックフェロー奇術研究会出身。

大学生からマジックを始め、ハトやコイン、イリュージョン等をやってきた。
夢奇房は第2回から参加している。

オランジーナをこよなく愛する。
もっか1リットルのオランジーナが発売されることを願っている。

【主な出演作】
2005年 第2回公演「凛」 黒いハワイ(イリュージョン)
2008年 第5回公演「Fruit on the Wedding Cake」 ユーヤ(アラカルト)
2012年 第9回公演「夢どろぼうの住む街」 タラン(イリュージョン)





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