夢奇房第17回公演『それは、ひと時の雨宿り』

第17回公演カウントダウンインタビュー 第2回

夢奇房第17回公演「それは、ひと時の雨宿り」2日前になりました…!
前回に引き続き、主要キャラクターをつとめる4人へのインタビューです。
では、続きをどうぞ!


――さてさて、すっかりお待たせしちゃいましたが、ヒロインのノゾミさん演じる藤紫そのさんもこちらインタビュー席にきております。

荒井&双葉:ノゾミー!!

とも:ノゾミさーん!!!

荒井&双葉:わー!ダメダメ!!拓、ノゾミにそんな近づいちゃダメー!

とも:扱い悪いなあ……

――あれ、そういう感じなんですか。拓さんはノゾミさんのこと……

拓:いやいや、そんな、そんなことないっす!

――そうですか…… (笑)。さてノゾミさんはマリーゴールドの初期メンバーだったそうですね。

その:そうなんです。
舞台は小さいころからよく観にいっていたのでとても好きだったし、高校生の時からは自分が実際に舞台に立つようになりました。
あるきっかけで「私もやりたい!」って思いまして。
そんな中で出会ったのが真里亜さんです。

荒井:劇団を立ち上げる時に声をかけたメンバーの一人がノゾミです。

その:今は、劇団を離れていますけど。

荒井:そうなのよね~……。

第17回公演カウントダウンインタビュー 第2回

――皆さんからみて、ノゾミさんってどんな人ですか。

荒井:やっぱり、真面目よね。すごく真面目。言ったこと全部受け止めちゃう。

その:私、偉い!(笑)

荒井:(笑) 真里亜以外の劇団員から言われたことも全部受け止めて、考えて、自分なりの答えを次の集まりの時には持ってくる。
でもちょっと思い詰めすぎかな。

その:(苦笑)

双葉:若菜にとっては、ノゾミは憧れの人です。
実際舞台を見てマリーゴールドに入ったし、入ってからも一番年下の私をいつも気にしてくれてた。
すごくすごく優しい。だから大好きだったんです。

――じゃあ、劇団から離れてしまったときはつらかったでしょうね。

双葉:そうですね、ショックでした。
とてもショックだったけど、でも、ノゾミがそうしたいって決めたのなら仕方ないなって。
若菜はこういう気持ちは表に出さないタイプなので、ショックとかつらいとかは閉じ込めてそのうち忘れてしまっていました。

荒井:あ、でも、飲み行った時とか泣いてたわよね?

双葉:(苦笑)

とも:なんだかんだで、ノゾミさんの手掛けている仕事を手伝うことになったとき、てきぱき動いてたもんなあ。

――そのさん自身、ノゾミはどんな人だと思って演じていますか?

その:そうですね、まずは頑張り屋で真面目。
あとは……自分に来た仕事は全部完璧にやろうとしちゃうタイプだと思う。
「これは後でいいから置いといて、今はこっちをやっておけばいいや」っていうのができない。

双葉:手の抜き方を知らない!

その:そう(苦笑)。
「期待された!やらなきゃ。期待された!やらなきゃ…」ってなっちゃうんですよね、ノゾミは。

とも:それでどんどんたまっちゃうんだよなぁ。

その:それでパンクしちゃうんです。
演劇やっていてスランプに陥ったときなんかは、特にそうだったみたいです。

荒井:真里亜はそれを見ていて、「一緒にご飯行こ! 飲み行くわよ!」って発散させようとしてたんだけどね。

その:うん、楽しいんだけど、真里亜さんと楽しく飲んだり食べたりして発散ところで、実際問題ためこんでる仕事は終わらない(笑)。

――あ、確かに(笑)。

第17回公演カウントダウンインタビュー 第2回

その:今の職場の市役所観光課では、課長ができる人なので、たぶんノゾミがため込むほど仕事が回ってきてないんです。

荒井:ああ~そうかも。

その:ため込んだり行き詰り始めたら「締め切り大丈夫? その仕事は後回しでいいわよ。こっちの仕事はあちらにヘルプを出しておくわね」とか。

――それはそれで、ちょっと辛いものがあるかもしれないですね。
頑張り屋のノゾミさんとしては。

その:そうですね。
「ああ、また、やりきれなかった。自分は力不足だった。人に助けてもらってしまった」って落ち込んじゃったりもしています。

――ノゾミさん、どうして劇団をやめてしまったのでしょうか。

その:ノゾミの居場所だったはずの劇団ですが、いろいろありまして。
マリーゴールドのみんなはそれぞれとても能力が高くて取り柄があって、その人にしかできないことをやってる。
なのに……。

――自信がなくなってしまったのでしょうか。

その:そうですね。
もしも、劇団に戻るようなことがあるとしたら……うーん、そんなこと、あるのかなぁ。

――そうやって悩み苦しんでいるノゾミさんの前に、かつての仲間であるマリーゴールドのみんながまた現れる、というところから物語は動きはじめますね。

その:そうですね。どんなふうにストーリーが展開していくのか、登場人物がどんな思いを抱えているのか、じっくり観ていただけたらと思います。

第17回公演カウントダウンインタビュー 第2回


――では最後になりますが、本番に向けて意気込みをお願いします!

荒井:観に来てくださったお客さんに、このあったかい仲間の雰囲気を届けたい、感じてもらいたいというのが一番ですね。
皆さんこれまで人生の中で、気が付いたらそばにいた仲間とか、一緒に過ごしていた仲良しとかがいたと思うんです。
いつの間にか疎遠になっちゃったりしますが、今回の公演を見て「久しぶりに連絡とってみようかな」ていう風に思ってもらえたらいいなって思います。
あとは、今回演じる真里亜としてやりきることかな!!

――荒井さんらしい素敵な真里亜、期待しています!
ではともくん、意気込みをどうぞ。

とも:夢奇房の舞台、3年目の役者出演ですが、今までとまた違った演技がしたいと思うし、それだからこそ違った楽しませ方をしたいと思います。
おいしい台詞ももらってますから!

荒井:そうなんだよね~!いじられ役なのにいいこと言うんだから!

とも:そうそう、脚本担当から最初、「今回は主人公とかじゃないけど、おいしいキャラだから!」って言われたし。
楽しんで舞台やりたいなって思います。

――では、双葉ちゃんお願いします。

双葉:若菜としては、登場人物の中で一番パワーのある役なので、お客さんはもちろん、夢奇房のメンバー全員に私のパワーが伝わればいいなって思ってます!
双葉本人としては、そうですね……来てくださった方には、夢奇房の全部を好きになって帰ってほしいなって思います。

とも:大きく出た!(笑)

双葉:だって、私みんな大好きなんです! 役者のキャラも演技も大好きだし、パフォーマンスも全部好きだし、生演奏も、音響の出す曲も、照明も、脚本も演出も全部めっちゃいい。

全部好きになってほしいなって思います。

――愛があふれてますね~!
では最後にそのさん、お願いします。

その:そうですね……ノゾミを演じる者としては、お客さんにはノゾミを身近に感じてほしいです。
やりたかったけれど諦めてしまったことがあったな、とか昔こういう楽しいことしてたけどもう一回やってみようかなとか思ってもらえたらいいなあ。

――そうですね、一生懸命頑張ってるノゾミは、

その:ちょっと痛々しいけど(笑)。

――(笑) でも、応援したくなりますよね。

その:あとは、今回の舞台である、“宵待市のエンタメフェス”に来たつもりで楽しんでもらえたら嬉しいです。
お客さんには、演者のパフォーマンスを思い切り楽しんでもらって、宵待市に来てよかった!フェス楽しかった!と思って帰ってもらえるよう頑張ります!

第17回公演カウントダウンインタビュー 第2回


――ありがとうございました!
次回のインタビューは脚本&演出の二人。
公演の主軸を担う二人からのメッセージです。
お楽しみに!

【プロフィール】

藤紫 その(とうし その)

東京農工大学ジャグリングサークル @jug(あっとジャグ)出身。
夏ステージの脚本を書いたこともある。
夢奇房は第15回公演からスタッフとして参加し、第15回は進行、第16回音響スタッフを務めた。
今回は役者として初めて夢奇房の舞台に立つ。

昨年は、夢奇房メンバーの一人である森川の立ち上げた「劇団藍夢(ぶるーむ)」の第1回公演に出演している。

憧れの人は、メリーポピンズ。
本を読むのが好きで、お気に入りは『天国旅行』(三浦しをん)。
最近読んだものでは『騙し絵の牙』(塩田武士)がおもしろかったとのこと。

荒井 彩花(あらい あやか)

成蹊大学マジシャンズクラブ出身。
常に明るく元気な、夢奇房のムードメーカー。ちょっと笑い上戸。
過去の夢奇房公演では、進行スタッフの傍ら、エキストラとして親衛隊や黒服やお客さん役として舞台に立った経験もある。
第15回公演から役者としてスポットライトの下に立つことに。

趣味は、友人と遊ぶ時にカメラで楽しい思い出を撮影すること・コスプレ(その技術で素敵な姿に変身させてもらったメンバーもちらほら…!)。

【主な出演作】
2018年 第15回公演「重ねテイク、アクション!」レイチェル(記者役)
2019年 第16回公演「ファインダー・アウトレイン」シェイラ(ヒロイン)

森川 双葉(もりかわ ふたば)

横浜市立大学ジャグリングサークルしゃかりきパンダ所属。
夢奇房には第15回公演で照明スタッフとして初参加し、翌年の第16回公演では演出を手掛けた。
なお今回の第17回公演では、フィナーレダンスの振付け担当でもある。

これらの活動の傍ら、「劇団藍夢(ぶるーむ)」を立ち上げ、昨年11月の旗揚げ公演では脚本、演出、振り付け、楽曲制作を務めた。

好きな映画は「HAIR SPRAY」。

樋口 智哉(ひぐち ともや)

東京理科大学奇術同好会出身。
夢奇房には第12回公演から参加。
愛称ともくん。
大学時代は、ダンシングケーンやコンタクトジャグリング等を経験してきた。

趣味は読書で、特にファンタジーが好き。
子どもの頃の愛読書は「ナルニア国シリーズ」や「エラゴン」。
映画化されてもやっぱり本の作品が良いというこだわりを持っている。
現在はまっている小説は、ネット小説で連載中の「Re:Monster」だという。

【主な出演作】
2018年 第15回公演「重ねテイク、アクション!」オスカー(主人公の補佐役)
2019年 第16回公演「ファインダー・アウトレイン」ウォルト(主人公)