 
						
	シートのペンは今日もすすんでいませんでした。
	原稿用紙にむかう時間はながくても、
	なんだかおもしろくないのです。
	やれやれ。
	そんな時、彼の大嫌いな雷が町中にひびきわたりました。
	おもわず机のしたにかくれたシートの耳にノックの音がきこえます。
	コンコン、コンコン。
	
	
	■OZ■
	
	ドアをあけてはいってきたのはおかしなかっこうの郵便屋さん。
	郵便屋さんは、シートに一通の封筒を押しつけて
	「もうこんな時間!」
	とつぶやくとどこかに消えてしまいました。
	
	中には、うっとりとするくらい美しい黄金の紙が一枚。
	しかも、この紙を手にしていると
	さっきまで思いつかなかったアイディアまでうかんでくる気がします。
	しばらく夢中でペンを走らせていると、
	またまた、おかしな奴らが部屋の中にはいってきたのです。
	
	
	■コンフぇとその一味■
	
	今度は黒い姿の5人組・コンフぇ一味です。
	シートからむりやり黄金の紙をうばったコンフぇはよろこんで踊っています。
	やっぱりあれは大事なものなのかもしれない。
	さっきの郵便屋さんにこの黄金の紙はなんなのかを聞いてみなきゃ。
	隙をみてコンフぇから黄金の紙を取り返したシートは
	追ってくるコンフぇ一味から逃げながらそう考えていました。
	
	
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