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	なにげなく、あしもとに目を落とすと、葉っぱが落ちています。
	回りには街路樹なんて一本もないのに。
	手にとってみると、それは、紙。紙でできた落ち葉です。
	ふと。
	路地の奥でなにか影が動いたような気がしたのですが
	・・・まぶしくてよくみえません。
	シートはさそわれるようにその細い道に一歩一歩すすんでいきました。
	
	
	■ソネッティア&アーシア■
	
	ふと気がつくと、
	幹も枝も葉っぱも全部まっ白な紙でできた森の中を歩いているではありませんか。
	「誰かいるの?」シートの問いにうっすらと姿をみせたのは、
	紙の森の妖精・ソネッティアとアーシアです。
	そっとわたされたのは、紙の実のなった紙の枝でした。
	彼女たちはこころやさしい森の守り人。
	でも、ふたりが教えてくれたのは
	紙の国のさらにふかくにつづく道だったのです・・・。
	
	森をぬけると広いおやしきの庭にでました。
	ここでシートはおかしな身なりの小男ハットと
	その友人であるというシーザ男爵と出会います。
	紙の葉でつくったお茶が大好きなシーザ男爵は
	おかしな紙のくにのえらい人。
	それはつまりえらくイカれたえらい人。
	紙をきって形と命をあたえるハサミの男爵です。
	
	
	■シーザ男爵とハット■
	
	
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