きがつくといつの間にかシートは鏡をもったまま、
草原にたちつくしています。
そこに現れたのはやっぱりコンフぇ一味。
・・・コンフぇはやっぱり元気がないみたいなのですが。
それでも手下たちはシートに襲いかかろうとします。
すきをみて逃げようと考えたシートですが、
ちょうどそこでしょんぼりとしてたコンフぇとぶつかってしまいました。
その拍子に・・・なんということでしょう、黄金の紙が破れてしまったのです。
突然、あたりを雷鳴が包みました。
シートもコンフぇも手下たちも、おもわず耳をふさぎしゃがみこんでしまいました。
コンフぇは自分の体を見て驚きました。
何も変わっていなかったのです。
黒い紙の呪いをとくために、ずっと黄金の紙をさがしてきたというのに!
コンフぇは、思わず泣きくずれました。
あまりに悲しそうなコンフぇがかわいそうになったシートは
ポケットからくしゃくしゃのハンカチをとりだしてわたそうとしたのですが。
それに気付いた手下たちに道をふさがれてしまいます。
ところが、コンフぇはそんな手下たちをそっと押しのけ、
シートの手からハンカチを受け取り、涙をぬぐいました。
そして、おずおずと、
でも意を決したように、
「ありがとう」。
初めて見せる素敵な笑顔とともに、そうつぶやいた瞬間のことでした。
さきほどの雷鳴とは全くちがう光がコンフぇを包みこみました。
シートが目をあげると、そこにはなんと
白く美しい姿になったコンフぇがたっているではありませんか!
シートはなんだか嬉しくなって鏡をさしだしました。
鏡をのぞいたコンフぇも自分の姿に気がついて
嬉しそうにくるくると回っています。
彼女にかけれられた黒い紙の呪い。
それを解いたのは黄金の紙の魔法だったのでしょうか?
それとも、勇気を振り絞って見せてくれた彼女の素直な心だったのでしょうか?
原っぱにひとり残されたシートはそんなことを考えていました。
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