「OZ」による直前レポート
今日は、2006年2月26日。外は雨がしとしと。 時代に取り残され、さびれてしまった古き劇場。 その劇場には、支配人と使用人の二人しかいません。 毎日毎日、誰も来ないはずの劇場を掃除し続けています。 しかし、今日はいつもと違う不思議な日なようです。 いたずら好きのOZも胸がわくわくしているようです。 |
ハロー!!OZだよー。
ボクは、この"古き劇場"に住みついているクラウンなんだ。
支配人のおっちゃんも、いつもどおり浮かない顔してるなー。
ドロシーちゃんも、また怒られているな。かわいそうに。
よーし、いつものようにいたずらを・・・・・・・
あれ????
今日は人の匂いがぷんぷんするぞー。
ウレシイナ、ウレシイナ。
みんなー、遊んでくれー。
よーし、今日は特別に昔の「記憶たち」を蘇らせちゃおーう。
ちちんぷいぷい ぱぽぽろっか ぴっぴっぴえーい
どこかの街角、うらぶれた館の中、静かに佇む古き劇場。 軋む舞台、光灯らぬ照明、今にも朽ち果てそうな譜面台。 そこに存在するは、 忘れ去られた拍手、遠き歓声、いつかの震える感情。 かつて、この舞台には 目映き輝きを放つ女優が降り立ち、 観客の心を奪う奇術が舞い、 心地よく惑わす音楽が流れていた。 幕の狭間の夢現。 眩く煌めく舞台の上のほのかな刹那 これは、古き劇場の想い出たちが紡ぐあの日の記憶。 一本のタクトと、一冊のスコアが奏でる永遠の舞台の物語。 |
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