夢奇房 第7回公演情報 ~サーカスの魔法は街を包んで~

カウントダウン対談 第9回 

    佐野壮文

         &

          戈文来


カウントダウン対談の締めくくりは、佐野プロデューサーと台本製作担当の来ちゃんです!
この二人がいないと舞台はでき上がらない、超重要人物!
演出担当からの視点で、今回の公演について語ってもらいます。


   ── まずは佐野さん、今回のテーマを「サーカス」に決めたのはなぜですか?

佐野:
(以下,P)
何でだったかなあ…
原点だって思ったのかな。夢奇房がやりたいこと、作りたいものの。

   ── 「夢奇房がやりたいこと」、というのは?

  P:
面白いことをいろいろできる空間だったりとか、
いろんな面白いものが集まっているとか…
そこで見ている人が幸せになれるような空間だったり、
そういうのを作りたい。

  
   ──幸せになれる空間!?

  P:
とにかく明るくやろう!とは思ってた。
サーカスってそうでしょ?
一団が街に来ることで、すごくわくわくして
町全体が魔法にかかったみたいになる。
町全体が楽しい雰囲気に巻き込まれる
その一週間とか二週間とか…そんなイメージ。
この魔法を、滝野川会館でできればいいと思ってるよ。

   ──台本を作っている来ちゃんは、観に来てくれた人にどんなことを伝えたいですか?

戈文来:
(以下,来)
そうですね…サーカスっていう楽しいものに触れると同時に、
「夢を持つ」っていう魔法にかかってもらいたいですね。
主人公の兄弟たちと同じに。

   ──主人公たちと同じに、ですか~!

    来:
実際お客さんたちは、主人公のリーノ(兄)・アル(弟)と
同じ立場で一緒にサーカスを観ているって構図になるから、
主人公と同じく「サーカスいいなあ、楽しいなあ」
って思ってもらいたい。

そして、主人公たちがそのお客さんたちの気持ちを代弁している、っていうふうになってるといいな!

  ── 主役兄弟と、気持ちを共有してもらえたらいいですね~

  来:
気がついたら、自分も弟と一緒になって
お兄ちゃんを応援していた!っていう
台本になるといいなと思いながら書きました。
「お兄ちゃん、頑張って夢をかなえて!」って。

  ── 観に来てくれたお客さんに、どんな気持ちを持って帰ってもらいたいですか?

  P:
今までの公演も、何かしらのテーマはあったんだよね。
結婚式(第5回公演)だったらとにかく「幸せな気持ち」だとか、
前回公演のおとぎ話でいうと「仲間って大切だよね」っていうのとか。
今回は、「夢を持つこと」の大切さ、すばらしさだね。

  ── 「夢」が最大のテーマなんですね。

  P:
この点からしても、やっぱり今回は「夢奇房の原点」だって言える。
「夢を持つってすばらしい」。そんな気持ちにお客さんがなってくれたら…
してやったり、だな!!

  来:
夢って、一人だけでは叶えられないし、そもそも持てなかったりもする。
今回、ルーとキーっていう下っ端サーカス団員が登場するけど、
彼らみたいに何かに憧れてそれを目指すっていう気持ちも、思い出してほしいな。

  ── では、演出上苦労していることは?

  P:
苦労していること!…肝心のサーカスの演目が、できないんだよね!

  ── サーカスがテーマなのに!(笑)

  P:
空中ブランコとか、とてもじゃないけどできないからね!
「サーカス」って言っておきながら…サーカスらしい演目を揃えるってのに…苦労!
あと、サーカスの表舞台やバックステージ、テントの外とかを、
舞台一つの閉じた空間で表現するのは難しいね。いろいろと工夫がいる。

  ── 来ちゃんの台本執筆は、やっぱり大変ですか?

  来:
佐野さんから「こんな感じで」って、
投げられてはくるんですけど…

  P:
結構、丸投げしちゃってるんだよね(笑)。
「この要素だけ入れといてー」って




  来:
書いているとやっぱり、自分の中で主人公たちの人物像ができてくる。
台本を書くことで、そのキャラの性格を私が勝手に作っちゃうんじゃないか、
それが佐野さんのイメージしてるのと合ってるのかって、不安になったりするんですよ。

  ──台詞を考える上で、イメージは必要ですものね。

  来:
団長の口上のところも、サーカス観たことがなかったから苦労しました~!

  ──では最後に、一番気に入っているシーンか台詞を、それぞれ教えてください!

  P:
やっぱり「流れ星のシーン」。兄が夢を語るところだな。
ここで兄のリーノが、初めて自分を出すんだよね。

  来:
私は、兄の「今度は僕が魔法をかける番だ」って台詞が気に入ってる。
そしてそれを弟のアルがずーっと大事にしている、というのがいいんです。

  ──この兄の台詞が、今回伝えたいことを一言で表している、という感じですね!

  来:
この台詞、実は授業中に思いついたもので…

  P:
うわー、学生!勉強してないな~(笑)

  来:
ノートとりながら台本のこと考えてて、
台詞が浮かんだ瞬間、「来た!!」ってなった!

  P:
何かが降臨した!?

  来:
降りたかも(笑)。


  ── 台本書いてる来ちゃんにも、「台詞の神」が降臨するんですね~
ということで演出チーム、ありがとうございました!
プロデューサーと台本作家からのメッセージが、この第7回公演に凝縮されています。
そして夢奇房メンバー全員の熱い想いが、この公演には詰まっています!

公演本番目前!ぜひぜひ足をお運びください!!


プロフィール
佐野 壮文(さの たけふみ)

1980年2月19日生まれ、30歳。
法政大学奇術愛好会出身(元幹事長)。
マラバリスタ出身。

夢奇房の立ち上げメンバーの一人。
第2回公演から、プロデューサーとして、
全体の構成・演出を担当し、さまざまなテーマで
各公演を創り上げてきた。

普段は広告代理店の営業として多忙な日々を送る。
趣味はサッカー観戦とスノーボード。

【主な出演作】
2004年 第1回公演「然」 (ジャグリング)
2009年 第6回公演
       「ゆめ戯草子~ふたりの浦島おかし話」
              そー(クラウン)


戈 文来(か ぶんらい)

1988年7月31日生まれ、21歳。愛称「らいちゃん」。
マラバリスタ所属。

本坊健太郎づてで佐野プロデューサーに誘われ、
第7回公演から参加。
佐野プロデューサーの右腕として、
今回は台本制作を担当。

ジャグリングは大学入学時から始め、
主にボールや一輪車を使う。

趣味はミュージカルなど、舞台鑑賞。
好きなミュージカルは「ミス・サイゴン」

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