いつものように、ドロシーに掃除をさせて一休みをしようと思ったんじゃ。
けど、今日は何かがおかしい。劇場が心なしかざわついているし、椅子は動くし。
ふと、床を見ると見覚えの無いタクトが落ちていたんじゃ。
それを振ってみると、どこからともなく音楽が。
そのとき、確信したんじゃ。昔の「記憶たち」が蘇ったことを。
たくさんのお客さんを見て、わしも嬉しくなってのう。
ついつい調子に乗って、タップを披露してしまったのじゃ。
久しぶりに浴びたお客さんの拍手は、とても気持ちよかったのう。